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機構について

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理事長ご挨拶

一般社団法人日本食農連携機構理事長 増田陸奥夫

昭和44年4月、農林中央金庫入庫。平成16年6月、同庫代表理事副理事長就任。 平成19年9月、農業経営サポート研究会会長就任。平成20年9月、株式会社えいらく(現農林中金ファシリティーズ株式会社)会長就任。平成21年9月、一般社団法人日本食農連携機構理事長就任(現任)。
平成27年、熊本県フードバレーアグリビジネスセンターシニアアドバイザー就任。平成27年、株式会社バローホールディングス取締役(社外)就任。

設立10年。
多様なメンバーが揃う場に

2009年9月の日本食農連携機構の設立から、ちょうど10年がたちました。

「日本の農業を成長産業に! 自立した産業に!」との思いからスタートし、この10年で、この点では相応の成果を上げてきたと自負しています。

活動としては、まず当機構のメンバーである農業法人の皆さんが原動力となり、これに加えて、さまざまな関係者の方々のご支援やご協力をいただきながら、北海道から九州までの全国的なネットワーク構築を進めてまいりました。さらにネットワークの拠点では、活動の核となるプラットフォームづくりに注力し、それぞれの拠点には地方自治体や食品産業、スーパー、外食産業など、幅広い業種のメンバーが参加してくださっています。そうしたことにより、多様なメンバーが揃う場の創出を実現できたと考えています。

激変する時代の
農業経営者を支える

これからの10年に目を向けますと、日本国内の人口減少により、農業生産のみならず食品加工や流通などの面においても多大な影響が生じてくるものと認識しています。

一方で、ITを活用した「スマート農業」と呼ばれる分野においては、さらなる技術革新による効率化等が進むことが見込まれます。私たちは農業とそれを取り巻く環境のこうした変化を見据え、そこで、当機構に求められるサポート機能は何かを検討するため、「2030年基本問題研究会」というプロジェクトをスタートさせました。

この研究会では、第1に、今後、農業の大規模化が進むなか、農業の経営者をサポートする人材のニーズが高まることが予測され、経済界や産業界からも応援を得られるような人材バンクの機能が必要になると考えています。

また、2点目としては、中小企業などに向けては整備されている事業再生や事業承継、M&Aといった仕組みが農業においても必要になるほか、これに合わせて、農業の経営体を第三者的に評価する仕組みも求められるものと考えます。

「食」と「農」の
ワンチームで
さらなる発展を

もうひとつ重要な視点として、人口減少などに伴い日本国内の需要が縮小していく一方で、アジアを中心とした海外では逆に人口の増加が見込まれるということです。したがって、3点目として、今後は海外を視野に入れた取り組みが不可欠と考えます。

当機構は、これらの取り組みを、どのようにサポートしていくかについて検討を進めています。と同時に、こうした環境の変化について、将来の日本の農業を支える農業者の皆さんには、是非とも成長のチャンスととらえていただきたいと思っています。

先般のラグビーワールドカップ2019日本大会では日本中が盛り上がりました。ラグビーでは、フォワードとバックスが一体となってプレーを展開するチームが強さを発揮します。同様に、農業の分野においても、「農」と「食」の分野が互いに連携し、一体となって取り組むことが、その発展に向けた大きな力になります。当機構はそれをサポートする存在として、これからも挑戦を続けていきたいと考えています。

一般社団法人日本食農連携機構理事長 増田陸奥夫

2019年10月 談